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第8回科学の甲子園全国大会/愛知県代表 海陽中等教育学校が優勝

 

科学好きの高校生が知識や技能を競う「第8回 科学の甲子園全国大会」(国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)主催)が、2019年3月15日(金)から3月18日(月)の4日間にわたり埼玉県さいたま市で開催され、15日開催の筆記競技と16日開催の実技競技の得点を加算した総合成績で、愛知県代表の海陽中等教育学校が3年ぶり2度目の総合優勝を果たしました。2位は神奈川県代表の栄光学園高等学校(昨年優勝校)、3位は滋賀県代表の県立膳所高等学校。
各都道府県で開催される都道府県大会への参加者は、回を重ねるごとに増加し第8回大会では過去最多となる709校9,075名が参加しました。また、決勝大会にコマを進めた361名(47校)の中には、JSTが中学生を対象として開催する科学の甲子園ジュニアへの出場経験者が90名も含まれていて、JSTの進める「科学好きの裾野を広げ、トップ層を伸ばす」という取り組みの広がりを感じます。

3月16日(土)サイデン化学アリーナを会場とした実技競技は、①地学分野、②化学分野、③総合競技の3つの競技で構成され、地学分野と化学分野の競技内容は当日会場で発表されますので、問題の理解力と正確な実験能力が問われます。一方、総合競技は事前公開競技ですので、全国大会に先立って各学校で実機を製作しその設計図等を会場に持ち込むことができます。設計段階のアイデアと創意工夫、そして会場では限られた時間内に仕上げる冷静な製作力とチームワークが求められます。
なお、事前公開競技には、2018年12月に開催された中学生対象の「第6回 科学の甲子園ジュニア」で総合優勝を果たした愛知県チームも高校生といっしょに奮闘しました。

 

実技競技① 「地学ペンタスロン」(100分)

【概要】 岩石・地質、海洋、天文の分野から出題される5つの課題に挑戦。
*3種類の岩石の密度を測定し、地球の中心核の物質を推定。地球の重さを求める
*地震波の資料から震源の位置、深さ、地震発生時刻を決定
*水槽内の砂地に波状模様(リップル)を作成する
*水槽内に波を発生させ、映像を記録し、浅海波の速度を測定する
*会場に設置された疑似天体恒星Aと地球との距離を求める

100分の競技時間内に5つの課題に挑戦する実技競技①では、メンバー3人のバランスが重要。緻密な計算が得意な生徒、独創的な発想を持った生徒など、それぞれの持ち味をいかに発揮できるかが課題クリアに向けたポイントとなりそうです。リップル作りでは、お玉・フライ返し・うちわ・チリ取りなど様々な道具が「どうぞ、使ってください!」と言わんばかりに準備され、これって、ヒッカケ問題? 独創的すぎる生徒の発想に会場に詰め掛けた見学者から笑いがこぼれる場面も・・・。

 

 

実技競技② 「糖を問う~化学」(100分)

【概要】 3種類の実験により、未知の糖類溶液A~Eを同定する。
*簡易旋光度計を製作し、比旋光度を求める
*フェーリング液の還元
*薄層クロマトグラフィー

糖類は、単糖類・二糖類・多糖類に分類され、固有の性質を持つ。偏光板を通した光を糖類溶液に通過させることで偏光面を回転させる性質(=旋光性)を観察したり、クロマトグラフィーから得られる値や、発色を手掛かりにしたりして、事前に提供された9つの糖類の特徴と照らし合わせながら、5種類の糖類を特定する実験で、正確な実験能力が必要とされる競技です。

 

 

実技競技③ 事前公開競技「ツール・ド・さいたま」ジャイロ2輪車レース(製作60分)

【概要】準備された材料と工具を使って「ジャイロ2輪車」を製作。手回し発電機で充電した電気二重層コンデンサを前進動力とし、ジャイロ効果で走行安定性を保ちながら、幅9㎜のレール(予選30m、決勝33m)の上を倒れずに走行させ、そのタイムを競う。

 

総合成績・各競技成績

総合成績
優勝 愛知県/海陽中等教育学校
第2位 神奈川県/栄光学園高等学校
第3位 滋賀県/県立膳所高等学校
第4位 岐阜県/県立岐阜高等学校
第5位 長崎県/星雲高等学校

筆記競技
第1位 愛知県/海陽中等教育学校
第2位 宮崎県/宮崎西高等学校

実技競技①
第1位 滋賀県/県立膳所高等学校
第2位 青森県/県立弘前高等学校

実技競技②
第1位 愛知県/海陽中等教育学校
第2位 東京都/武蔵高等学校

実技競技③
第1位 岐阜県/県立岐阜高等学校
第2位 神奈川県/栄光学園高等学校

企業特別賞
筆記競技の部で独創的な発想を活かした解答をした優秀校に対して、テクノプロ・グループから企業特別賞として「テクノプロ賞」を贈呈しました。

テクノプロ賞 宮城県/宮城県仙台二華高等学校

 

科学の甲子園とは

国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)が2011年に創設。高等学校等の生徒がチームで理科・数学・情報における複数分野の競技を行う取り組みで、全国の科学好きな高校生等が集い、競い合い、活躍できる場の構築を通じて、科学好きの裾野を広げるとともに、トップ層を伸ばすことを目的にしています。

科学の甲子園についてのお問い合わせは下記までお願いします。
国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)理数学習推進部 才能育成グループ
TEL:048-226-5665 E-Mail:koushien@jst.go.jp

 

取材後記

実技競技③「ツール・ド・さいたま」ジャイロ2輪車は、どのチームも構造そのものはそれほど複雑ではない様に見えましたが、スタートできないチームが多く、結果を出すことが難しい競技となりました。競技後、誰が悪いわけでもないのに、肩を落とし交わす言葉も見つからないチームの様子に、ちょっと可哀そうな感じもしましたが、競技を通じて小さな挫折を体験できたことは、彼ら彼女らにとって貴重な体験になったことでしょう。
テクノプロ・グループは、「科学の甲子園」「科学の甲子園ジュニア」の協働パートナーとして、その活動を応援しています。

(2019.03.16)

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