対談

技術サービスという働き方とはvol.2(日本経済新聞掲載)

フリーキャスター唐橋 ユミさんとテクノプロ・ホールディングス社長兼CEO 西尾 保示が対談いたしました。

日本経済新聞朝刊広告紙面にて掲載(2017年1月16日掲載)

好きな技術への強い思いこそ原点

国の働き方改革に向けた議論が進む中、これからの働き方として注目されているのが、技術者派遣です。しかし「派遣」のイメージから誤解されることがあり、人材サービス業界には悩みの種です。こうした中、近年新卒採用にも力を入れているのが、技術系人材サービス大手のテクノプロ・グループ。そこにはどのような思いがあるのか、フリーキャスターの唐橋ユミさんが、同社の西尾保示社長兼CEO(最高経営責任者)に聞きました。(インタビュー前半はこちら

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唐橋 派遣技術者には社会から誤解されている面もあるようですね。
西尾 派遣という言葉のイメージだと思いますが、登録型派遣や契約社員と混同され、非正規社員と勘違いされることがあります。派遣技術者はいま国内に約20万人いて、その90%は正社員雇用です。企業などの設計開発シーンに完全にビルトインされ、非常に重要な役割を担っています。それだけにとても残念です。地道に情報を発信して正しく光が当たるようにしていきます。
唐橋 こちらではどのようなことに重点を置いていますか。
西尾 1つは国内に104の営業拠点を構えて全国をカバーし、特定の地域や産業、企業に依存しない体制を築いています。不況時でも広い顧客基盤によって雇用を維持します。当社グループの正社員である1万3千人を超える技術者は常に安心して働けます。  
2つ目は、子育て、介護などへの支援です。今後はこうした事情で一定期間、働き方が制約される技術者がさらに増えると思います。当社グループには自社の研究・開発施設があり、時短勤務などの多様な働き方が可能です。  
3つ目は、人材開発です。昨年は技術者向けの教育・研修に特化する会社を買収しました。全国60カ所にスクールを展開する会社で、技術者は就業先の近くで最先端技術の講座を受けられるようになりました。当社は機械、電気・電子、組み込み制御、システム開発、化学、バイオ、建築施工管理など全ての技術領域をカバーしていますが、教育・研修にコストを惜しまず人材育成に努めています。

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唐橋 多くの新卒採用をしていますね。
西尾 昨年は465人、今年はもう少し増えると思います。毎年新卒採用を増やしていますが、内定者研修、新入社員研修、OJT(職場内訓練)、スクール研修などで大事に育てていきます。
唐橋 新入社員の方々の印象は。
西尾 優秀な学生がたくさん入社しています。なかには一流企業からオファーを受けながら、技術開発や研究にずっと携わっていきたいという理由で入ってくる人もいます。メーカーに就職した友人よりも自分の方が設計開発の仕事を早くから始められていると誇らしげに話す人もいました。  
好きな技術開発や研究を続けたいという強い思いを持ち続けて日本の産業の国際競争力を押し上げ、日本社会に貢献していってもらいたい。そこに当社の存在意義もあります。
唐橋 こちらには社員のキャリアパスを支援する専門の相談員がいるそうですね。人は成長することに喜びを感じますし、社員の方々は心強いと思います。最後に今後への思いをお聞かせください。
西尾 周囲から祝福され、希望と期待に胸躍らせた若者が、晴れ晴れしく技術サービス業界に入社してくれる時代を迎えるのが、リーディングカンパニーの代表である私の役割だと思っています。自分の力を信じて、新しいことに思い切って挑戦してほしいですね。

※掲載された紙面がPDFで開きます。

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