富士山がユネスコ世界遺産委員会によって「信仰の対象と芸術の源泉」として、2013年に世界文化遺産に登録されて、早いもので、もう10年も経つのですね。
各地で開催される駅伝大会やマラソン大会などに、頻繁に参加しているテクノプロ・グループ認定クラブ・サークル福岡RCが、今回、番外編として2023年7月に2泊3日の日程で富士山登山を計画しています。日ごろから走ることには慣れているメンバーですが、登山となると少し勝手が違うということで、本番前の登山体験を兼ねて福岡県筑紫野市と太宰府市にまたがる標高829.6mの宝満山(ほうまんざん)登山に挑戦しました。宝満山は、福岡県下で最も登山者が多いともいわれる山で、鳥海山、富士山に次いで信仰の山「霊山」として国史跡に指定されています。学問の神として有名な菅原道真が祀られている「太宰府天満宮」に近く、ふもとにはマンガ「鬼滅の刃」の聖地としても知られるようになった「宝満宮竈門神社(ほうまんぐうかまどじんじゃ)」が鎮座します。
宝満山登山参加者から届いた感想
伊丹さん ふもとの竈門(かまど)神社に集合して、宝満山の体験登山がスタート。天気にも恵まれ、親子連れや年配の方々の集まりなど、たくさんの人が頂上目指して登山を楽しんでいました。すれ違う時には挨拶を交わしながら、すがすがしい空気の中、気分も晴れやかに、登山を楽しむことができました。比較的初心者でも登りやすい宝満山ではありますが、連続する石段や勾配のきつい山道、そして岩場などもあり、かなり本格的と言えるほどの登山となりましたが、富士山登山の練習としては、うってつけだったかもしれません。
富士山登山は7月中旬に計画していますので、梅雨明けギリギリという感じもしますが、天候に恵まれることを願いながら、航空券の確保、宿泊する山小屋の予約など登山計画を着々と進めているところです。
富士山登山は、今のところ6名で挑戦する予定です。レポートをお楽しみに!
岩切さん 参加メンバーにも恵まれ、想像以上にハードな運動量の中でもリラックスして、談笑しながら登ることができて、すごく楽しかったです。
もともと登山はほぼ経験がなく、富士山に登ることを決めてから、今年のGW頃に登山を始めました。宝満山は3つ目の山になりましたが、どの山に登っても、達成感もあり、単純に景色に感動してしまい言葉にできない楽しさがあります。富士山登山に向けて、7月までにほかの山にも登りたいと思います。
富士山登山の目標は、参加者みなさんが、ケガなく無事に登りきること、そして、富士山から下山したら、おいしいビールを飲むこと。目標達成に向け、富士山を臨むビアガーデンを予約しようと思っています。
金さん 久しぶりの登山でした。韓国で月に2~3回は山登りをしていましたが、日本に来てからなかなか登山の機会がありませんでしたので、富士山登山のウォーミングアップとして参加した宝満山はとても楽しかったです。
ちょうど天気も良かったので、宝満山の頂上から眺める福岡市の全景は、良い記念写真になりました。 7月の富士山も楽しみにしています。 いい天気になることを祈っています。
福岡RCから皆さんに連絡
富士山登山は、なかなかキッカケが無いのではないでしょうか。一度は登ってみたかったという従業員とそのご家族の方は、この機会に福岡RCまたはTHD経営企画部広報IR室までご連絡ください。
富士山についておさらい
世界文化遺産 「富士山 - 信仰の対象と芸術の源泉」登録の説明
富士山は、標高3,776mの極めて秀麗な山容を持つ円錐成層火山で、南面の裾野は駿河湾の海浜まで及び、山体の海面からの実質的な高さは世界的にも有数な山です。古くから噴火を繰り返したことから、霊山として多くの人々に畏敬され、日本を代表し象徴する「名山」として親しまれてきました。山を遥拝する山麓に社殿が建てられ、後に富士山本宮浅間大社や北口本宮浅間神社が成立しました。平安時代から中世にかけては修験の道場として繁栄しましたが、近世には江戸とその近郊に富士講が組織され、多くの民衆が富士禅定を目的として大規模な登拝活動を展開しました。このような日本独特の山岳民衆信仰に基づく登山の様式は現在でも命脈を保っており、特に夏季を中心として訪れる多くの登山客とともに、富士登山の特徴を成しています。また、『一遍聖絵』をはじめ、葛飾北斎による『富嶽三十六景』などの多くの絵画作品に描かれたほか、『万葉集』や『古今和歌集』などにも富士山を詠った多くの和歌が残されています。
このように、富士山は一国の文化の基層を成す「名山」として世界的に著名であり、日本の最高峰を誇る秀麗な成層火山であるのみならず、信仰の対象と芸術の源泉として、また、文学の諸活動に関連する文化的景観として世界的な意義を持つことから、顕著な普遍的価値を持つと評価されました。
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